「はたらく」をもっと自由に。・ギグワークnext by NEXTLEVEL

ギグワーク研究 ギグワークにまつわるアレコレ

ギグワーカー・フリーランス向きの保険

22.08.17

ギグワーカーやフリーランスは、サラリーマンのように企業と雇用契約を結ぶ働き方ではなく、案件ごとに業務委託契約を結ぶ働き方です。
サラリーマンやアルバイト・パートのように組織に属す働き方の場合、一定の労働時間・収入を超えると「健康保険」「厚生年金保険」「介護保険」「雇用保険」などの保険に加入することができます。
一方でギグワーカーやフリーランスは組織に属さないため、発注企業の保険に加入することはできません。

保険に加入しないままギグワーカーやフリーランスとして活動を続けることもできますが、万が一の怪我や事故などで発生したトラブルの責任は全て自分で負わなければなりません。
このような事態に備えてギグワーカー・フリーランスも保険への加入が推奨されています。
今回は、ギグワーカー・フリーランスも保険に加入しておくべき理由とギグワーカー・フリーランス向けの保険についてお伝えします!

ギグワーカー・フリーランスとサラリーマンの保険の違い

まずは、ギグワーカー・フリーランスとサラリーマンの保険の違いを説明します。

公的医療保険と公的年金

日本では「国民皆保険制度」と「国民皆年金制度」が導入されているため、雇用形態に応じて全員が何らかの公的医療保険・公的年金への加入が義務付けられています。
サラリーマンのように企業に属す場合、公的医療保険として健康保険、公的年金として厚生年金が適応されます。
一方で、ギグワーカー・フリーランスは個人事業主扱いとなるため、通常は公的医療保険として国民健康保険、公的年金として国民年金保険に加入することになります。

労働保険

サラリーマンやアルバイト・パートのように組織に属す場合は、労災保険 + 雇用保険が適応されます。
しかし個人事業主であるギグワーカーやフリーランスは、業務中の病気・怪我や事故を保障する労災保険と失業した際に保障を受けられる労働保険への加入はできません。
つまり、自身で労働保険に該当する任意保険に加入しておかないと、万が一の事故や怪我などのリスクに対して保障が受けられなくなってしまいます。

ギグワーカーやフリーランスも保険の加入が必要な理由

そもそも、なぜギグワーカー・フリーランスも労働保険に該当する保険の加入が必要なのか、具体的なイメージが湧かない方もいるでしょう。
ギグワーカーやフリーランスでは仕事を請け負う際に収入という対価が発生する代わりに下記リスクを負うことになります。

身体障害

・自転車やスクーターなどでフード配達をしている時に、通行人とぶつかったり怪我をさせてしまった。
・設営の仕事の際に自身が怪我をしてしまった。

財物損壊

・引っ越し作業員の仕事中に、家具・家財を壊してしった。
・イベント運営の際に備品を破損してしまった。

情報漏洩

・本来送付すべき対象とは違う発注者に情報を送付してしまった。
・パソコンがウイルス感染し、企業情報が漏洩してしまい発注者に損失を発生させてしまった。

著作権侵害

・納品した成果物が第三者の盗作品にあたると指摘を受け、損害賠償請求を受けた。

突発・偶発的な事故による納期遅延

・突発・偶発的な怪我・災害・事故により納期が遅延し損害賠償を受けた。

スキマ時間を活かし収入が得られると安易な気持ちでギグワークやフリーランス活動を始められる方もいます。
しかし個人で仕事を請け負うということは、業務遂行中の対物・対人の事故の他にも情報の漏えいや著作権侵害、発注者からの料金未払いなどギグワークやフリーランス特有の賠償リスクが発生することを理解しておかなければなりません。
またギグワーカー・フリーランスは公的保険制度の保障内容が手薄になるため、保障の不足分を補填するためにも任意保険の加入が推奨されています。

ギグワーカー・フリーランスが加入を検討すべき保険とは?

では具体的にどんな保険に加入したら良いの?と疑問に思われるか方も多いかと思います。
ギグワーカー・フリーランスが加入を検討すべき保険は、保障の内容で判断します。

<ギグワーカー・フリーランスが備えるべき保障>

  • 怪我や事故などで休業を余技なくされた時の収入を補うための保障
  • 老齢厚生年金を受け取れない分を補填する保障
  • 就業不能時の遺族・家族に対する保障
  • ギグワークやフリーランス特有の賠償リスクに備える保障
怪我や事故などで休業を余技なくされた時の収入を補うための保障

怪我や事故などで休業を余技なくされた時の収入を補うための保障には『所得補償保険』と呼ばれる任意保険があります。
様々な保険会社から多様なプランが販売されているため、色々と見比べてみましょう。

老齢厚生年金を受け取れない分を補填する保障

老齢厚生年金を受け取れない分は「個人年金保険」と「iDeCo(イデコ)」などで補填ができます。
個人年金保険とは公的年金を補てんする目的で加入する私的年金の1つです。

就業不能時の遺族・家族に対する保障

ギグワークやフリーランスとして活動する場合、万が一死亡や寝たきりなどで就業不能になった時に残る家族への保障も考えなければなりません。
そんな時に選ばれる保険として『収入保障保険』『就業不能保険』があります。
『収入保障保険』『就業不能保険』は、死亡や寝たきりなどで加入者が就業不能となり給料が受け取れなくなった時に、代わりに毎月の生活費を受け取れる保険です。
ご家庭やお子さまの年齢などに応じて受け取れる期間や金額を色々なプランから選択できます。

ギグワークやフリーランス特有の賠償リスクに備える保障

ギグワークやフリーランス特有の賠償リスクに備える保障には『損害賠償保険』などが挙げられます。
ギグワークやフリーランス活動を支援する団体などからも多くのギグワークやフリーランス向けの保険が出ています。
通常の損害賠償保険と比較してギグワークやフリーランスに特化した特典付きの保険もあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

ギグワークやフリーランスは公的保険制度の保障が手薄になるため、老後や万が一の事故・怪我・トラブルの時の保障に不安を抱える人も少なくありません。
しかし自分に合う保険を見つけることで、安心して仕事に注力出来るようになるでしょう。
多様な働き方が広まる中で今後はより保険の種類も増えてくるはず。

ぜひ本記事を参考に、万が一の事態に備えて保険の加入についても検討・勉強するのも良いかもしれませんね。

関連記事

好きな時に、
 好きなだけ働ける

App Storeからダウンロード
Google Playで手に入れよう
NEXTLEVEL