ギグワーカーとしての収入が増えてくると、副業・本業問わず自分で確定申告をしなければなりません。しかし中には「確定申告に必要になる源泉徴収票が手元にない！」というギグワーカーもいるのではないでしょうか。
会社員の場合、源泉徴収票は年末調整後に会社から手渡されますが、「ギグワーカーの場合は？」と疑問に思われている方も多いでしょう。

そこで今回は「ギグワーカーでも源泉徴収票の発行は必要？」という疑問にお答えします！
昨年ギグワーク収入を得た方はぜひ参考にしてくださいね！

そもそも『源泉徴収票』とは？

『源泉徴収票』とは、法定調書と呼ばれている税務署への提出が義務づけられている書類の1つ。
給与や賞与など企業が支払った総額と従業員が支払った所得税額を証明してくれる書類です。

ギグワーカーでも源泉徴収票の発行が必要な場合とは？

ギグワーカーでも下記条件を全て満たす場合は、源泉徴収票を発行してもらう必要があります。

＜発注者と雇用契約を結んでいる場合＞

• 日額給与が9,300円以上（交通費などの経費は含まれない）の仕事を請け負った
• 2ヶ月以内の労働契約を結んだ

＜発注者と雇用契約を結んでいない場合＞

事前に請求金額から1割程度金額が引かれている場合、発注者が源泉徴収をしています。
その場合は源泉徴収票を発行してもらいます。

源泉徴収票を発行してもらえない場合は
どうすればいい？

本来であれば上記の条件に該当する場合、ギグワーカーに対しても源泉徴収票の発行が義務付けられています。

しかしギグワーカーの場合、その日限りの雇用・業務委託であることから本人から「源泉徴収票を発行して欲しい」と要求されない限り発行しないという企業も多いようです。

発行期限は、ギグワーカーに給与等を支払った翌年の1月31日までですが、中には源泉徴収票を発行してもらうよう依頼しているにもかかわらず、なかなか発行してくれない・・・ということもあるでしょう。

参考：国税庁

何度も源泉徴収票の発行をお願いしているのにも関わらず発行してもらえない場合は、自宅近くの税務署に相談しましょう！税務署で「源泉徴収票不交付の届出書」を提出することで、税務署から企業に対し指導が入りますよ。

支払調書

業務委託を結んでいる場合、源泉徴収票の代わりに「支払調書」が発行されることがあります。支払調書も源泉徴収票と同じ法定調書の1種。報酬等を支払を行った事業者が作成する書類です。ギグワーカーは、源泉徴収票と同様、確定申告を行う際の参考資料として使用することができます。

源泉徴収票も支払調書も確定申告の時に必要になる書類です。
ギグワーカーだから…という理由により発行を依頼できないと思われている方もいますが、確定申告の時は自分がいくら源泉徴収で所得税を支払っているのか、計算して申告しなければなりません。
源泉徴収票（もしくは支払調書）が必要な場合は、早めに契約・雇用企業に発行を依頼してくださいね♪

源泉徴収票を紛失した場合はどうすればいい？

何かの理由で源泉徴収票を紛失してしまうかもしれません。
源泉徴収票の再発行自体は何度でもできます。
もし紛失してしまった場合は、早めに発行して欲しい会社の担当者に再発行依頼の連絡をしましょう。万が一、再発行依頼を断られた場合はお近くの税務署に相談してくださいね。

再発行の時の手数料は基本無料ですが、会社によっては郵送代や手数料を求められる場合もあります。郵送代や手数料は数百円程度なので後から見つかるかもしれませんが、「無くしてしまったかも！」と思ったタイミングで再発行依頼をした方が無難でしょう。
また手元に届くのは申請から約1週間程度。2週間以上経っても届かない場合は、伝達ミスや郵送トラブルの可能性もあるので担当者に確認の連絡を入れてみてくださいね。

転職時はどうすればいい？

ギグワーカーからギグワーカー以外の雇用形態の仕事に転職することもあるでしょう。
ギグワーカーと違い、アルバイト・パート・派遣社員・正社員など企業と雇用契約を結ぶ仕事に転職をする場合、以前に勤めていた会社の源泉徴収票の提出を求められます。
その理由は、新しい会社が前職分の収入も含めて年末調整を行うから。年末調整は1年の所得をもとに計算をするため、新しい会社は前職分の収入を把握しなければなりません。

年の途中で転職をする場合は、ギグワーカーの発注企業にその旨を伝え、源泉徴収票を発行してもらいましょう！もし発注企業が源泉徴収をしていない場合は、源泉徴収票を転職先に提出する必要はありませんので、その旨を新しい会社に伝えてくださいね。

普段の生活では手にする機会が少ない「源泉徴収票」。
しかし自分で確定申告をしなければならないギグワーカーの場合、源泉徴収票は確定申告するにあたり、必要な書類です！
確定申告間際になって慌てないためにも、源泉徴収票が必要な方は、早めに発行依頼をしてくださいね。