履歴書の志望動機は何を書くべき?必須項目や書く時のポイントを解説
25.08.21

就職活動や転職活動において、多くの人が頭を悩ませるのが履歴書の作成、特に「志望動機」の欄ではないでしょうか。なぜこの会社で働きたいのか、なぜこの仕事を選んだのか、自分の言葉で伝えることに難しさを感じるケースも少なくありません。
しかし、志望動機は単なる形式的なものではなく、採用担当者に「会ってみたい」と思わせるための重要なアピールポイントとなります。この記事では、履歴書の志望動機が持つ役割から、説得力のある文章を書くための具体的なポイントまで、詳しく解説していきます。
採用選考における志望動機の役割
皆さんは、志望動機を単に「この会社に入りたいからです」とだけ書いてはいませんか。実は、志望動機は単なる意欲表明にとどまらず、採用担当者が応募者を見極めるための重要な判断材料となります。採用担当者は、志望動機を通して、応募者の入社への熱意や、自社への理解度、そして働く上での価値観を読み取ろうとしています。
志望動機の役割は大きく三つあります。
一つ目は、「自社への理解度」を示すことです。会社の理念や事業内容、募集職種の役割などをどれだけ深く理解しているかを伝えることで、入社後のミスマッチを防ぎたいという企業の懸念を払拭することができます。二つ目は、「入社への熱意」を伝えることです。単に「御社に貢献したい」と書くのではなく、具体的なエピソードや将来の展望を交えることで、本気度をアピールすることができます。この熱意は、スキルや経験が多少不足していても、ポテンシャルを評価してもらう上で非常に重要な要素となります。
三つ目は、「自社の文化やチームへの適応性」を判断する材料となることです。志望動機に書かれた内容から、応募者の人柄や考え方が伝わるため、一緒に働く仲間としてうまくやっていけるか、という視点で見られます。このように、志望動機は、採用担当者が応募者を選ぶ上での重要な判断基準であり、決して軽視してはいけない項目といえます。
志望動機に盛り込むべき要素
説得力のある志望動機を書くためには、いくつかの必須要素を盛り込むことが大切です。
まず、「その企業を選んだ理由」を明確にしましょう。数ある企業の中からなぜその企業に惹かれたのか、具体的なエピソードや企業の強みに触れながら述べることが重要です。例えば、「御社の〇〇という製品に感銘を受け、その開発に携わりたい」といったように、企業への興味を具体的に伝えることで、説得力が増します。
次に、その職種を選んだ理由を盛り込みましょう。なぜその仕事内容に興味があるのか、自分のキャリアプランとどのように結びついているのかを述べることで志望動機に説得力を持たせることができます。「以前から〇〇の分野に興味があり、御社の〇〇という業務を通じて、さらに専門性を高めたい」といったように、自分のスキルアップへの意欲を伝えることで、入社後の活躍をイメージさせることができるでしょう。
志望動機を書く際のポイント
ここでは、志望動機を書く際のポイントをお伝えします。
【ポイント1】情報収集や企業研究に取り組む
志望動機を書き始める前に、まずは準備をしっかり行うことが大切です。企業のホームページやSNS、IR情報などを活用して、企業研究を徹底的に行いましょう。企業の事業内容やビジョン、求める人物像などを深く理解することで、表面的な志望動機ではなく、その企業ならではの魅力に触れることができます。
また、自分がこれまで経験してきたことや得意なスキル、将来の目標などを整理し、自己分析も行いましょう。自己分析をすることで、自分の強みや価値観が明確になり、企業へのアピールポイントを見つけることができます。
【ポイント2】オリジナル性の高い内容を盛り込む
上記の要素に加えて、志望動機をさらに魅力的に見せるためには、オリジナル性の担保が必須となります。
具体的には、「自分のスキルや経験をどう活かせるか」を具体的に示すことがポイントです。これまで培ってきた経験やスキルが入社後にどのように貢献できるのかを具体的に述べましょう。例えば、「前職で培ったチームマネジメントの経験を活かし、チームの生産性向上に貢献したい」といったように、企業にとってのメリットを提示することで、採用担当者の心を掴むことができます。
さらに、「入社後の展望」を語ることも忘れてはなりません。入社して何を成し遂げたいか、どのような成長をしていきたいかを具体的に語ることで、長期的な視点でキャリアを考えていることが伝わります。例えば、「入社後5年以内に〇〇のプロジェクトを成功させ、将来的にはリーダーとしてチームを引っ張っていきたい」といったように、具体的な目標を示すことで、入社への本気度をアピールできます。
最後に、「その企業でなければならない理由」を明確にすることも意識しましょう。他社にはない、その企業ならではの魅力に触れることで、企業への熱意がより一層伝わります。例えば、「御社の〇〇という企業文化に共感し、自分もその一員として働きたい」といったように、企業文化や価値観への共感を伝えることで、入社後のミスマッチが少ないことをアピールできます。
【ポイント3】文章の構成を意識する
志望動機をより良く見せるための工夫も大切です。結論から先に書くことで、採用担当者は何を伝えたいのかをすぐに理解できます。次に、その結論を裏付ける具体的なエピソードや根拠を述べ、最後に入社後の貢献意欲や展望を改めて伝える、という流れで書くと説得力のある文章に仕上がります。また、文章は簡潔に、分かりやすく書くことも重要です。専門用語は避け、誰が読んでも理解できるような言葉を選ぶようにしましょう。
そして、履歴書全体を通して、一貫性を持たせることも大切です。自己PRや職務経歴書の内容と矛盾しないように、事前に全体を読み直すようにしましょう。これらのポイントを押さえることで、採用担当者に「この人に会ってみたい」と思わせる、魅力的な志望動機を作成することができます。
まとめ
履歴書の志望動機は、採用担当者に自身の熱意や適性をアピールするための重要な項目です。企業への理解度、入社への熱意、そしてチームへの適応性を示す役割を果たします。志望動機を書く際は、企業を選んだ理由や、自分のスキル・経験をどう活かせるかを具体的に盛り込むことが大切です。
また、結論から先に書く、簡潔に分かりやすく書くといった工夫をすることで、より説得力のある文章になるでしょう。
保温記事で紹介したポイントを参考に、採用担当者の心を動かす志望動機を作成してみてください。