確定申告って何?
26.03.18

副業やスキマバイトに取り組むと、確定申告をしなくてはならないケースが発生します。そのため、スキマバイトに取り組む際は、確定申告についての正しい知識を持つことが大切です。
そこで本記事では、確定申告の基礎知識から申告が必要になる人まで丁寧に解説します。

確定申告とは
確定申告とは、1月1日から12月31日までの1年間に生じたすべての所得を計算し、それに対する所得税の額を確定させるための手続きです。原則として、翌年の2月16日から3月15日までの間に、管轄の税務署へ申告書を提出します。確定申告を通じて、1年間の正しい所得を国に報告し、すでに納めすぎた税金があれば還付(返却)を受け、不足があれば追加で納付するという調整を行います。
特にフリーランスや個人事業主として活動している方にとっては、確定申告は「自分自身の業績報告」とも言える重要な手続きです。売上から経費を差し引いた「所得」を算出し、そこから各種控除を適用して最終的な税額を導き出します。一方で、会社員やアルバイトの方の多くは、勤務先が「年末調整」という形でこの手続きを代行してくれます。しかし、スキマバイトで複数の場所から給与を得ていたり、副業の所得が一定額を超えたりした場合には、個人での申告が必要になります。
確定申告と聞くと「難しそう」「面倒くさい」というイメージが先行しがちですが、最近ではスマートフォンの専用アプリや「e-Tax(電子申告)」の普及により、自宅からでも比較的スムーズに手続きができるようになっています。まずは「自分が申告すべき対象なのかどうか」を把握することから始めてみましょう。
確定申告が必要な人
まず、どのような状況にある人が確定申告を行わなければならないのか、主なケースを整理してみましょう。
- 自営業やフリーランスで、年間の所得が基礎控除額などを超える人
- 会社員で給与所得以外(副業など)の所得が年間20万円を超える人
- 2か所以上の勤務先から給与を受け取っている人
- 年間の給与収入が2,000万円を超える人
- 公的年金等の収入金額が400万円を超える人
副業や複数のアルバイトで収入がある場合の基準
一般的に、1か所の会社から給与をもらっている会社員が、スキマバイトや副業で得た所得が年間20万円を超えると、個人での確定申告が必要になります。ここで注意したいのは「収入(売上)」ではなく、そこから経費を引いた「所得」で判定するという点です。例えば、25万円の売上があっても、仕事に必要な通信費や消耗品などで6万円の経費がかかっていれば、所得は19万円となり、所得税の確定申告義務はなくなります。
しかし、注意が必要なのは「2か所以上の給与所得」がある場合です。スキマバイトの多くは「給与」として支払われるため、本業の年末調整に含まれない給与収入がある場合は、金額に関わらず原則として申告が必要になると考えておきましょう。少額だからと放置してしまうと、後から延滞税などのペナルティが科される可能性もあります。自分の収入が「給与所得」なのか「事業所得(または雑所得)」なのかを、契約内容や支払明細書でしっかり確認しておくことが、失敗しないためのポイントです。
住宅ローン控除の初年度や高額な医療費を支払った場合
「義務」としての申告だけでなく、自分にとってメリットがあるから申告すべきケースもあります。代表的なのが、住宅ローンを組んでマイホームを購入した初年度です。2年目以降は年末調整で処理できますが、1年目だけは自分で確定申告を行わないと大きな減税を受けられません。また、自分や家族のために支払った医療費が年間10万円(所得によってはそれ以下)を超えた場合の「医療費控除」も、申告によって税金が戻ってくる可能性があります。
さらに、ふるさと納税を行っている方も申告することで還付を受けられる場合があります。「ワンストップ特例制度」を利用していない場合や、寄付先が6自治体以上になった場合は、確定申告を行うことで寄付金控除を受けることができます。このように、確定申告は単なる義務ではなく、自分が払いすぎた税金を取り戻すための大切な権利行使の場でもあります。自分が対象になる可能性がある場合は、領収書や証明書を日頃から整理して保管しておく習慣をつけましょう。
確定申告が必要のない人
次に、確定申告を行う必要がない、あるいは行わなくてもデメリットが生じないのはどのような人でしょうか。
- 会社員やアルバイトで、勤務先が1か所のみであり年末調整が済んでいる人
- 副業の所得(売上から経費を引いた額)が年間20万円以下の会社員
- 公的年金等の収入が400万円以下で、それ以外の所得が20万円以下の人
- 専業主婦や学生などで、年間の所得が基礎控除(48万円)以下の人
- 退職後に再就職せず、その年の収入が一定額以下で年末調整を受けなかった人
年末調整で完結している一般的な給与所得者
日本の税制において、最も多くの人が該当するのが「1か所からの給与所得のみ」というケースです。会社が毎月の給料から所得税を天引き(源泉徴収)し、12月の最終的な給与で1年間の正確な税額を計算し直してくれます。これが「年末調整」です。この手続きが完了している方は、国への報告も会社が代行しているため、個人で改めて確定申告を行う必要はありません。
ただし、年末調整で控除しきれない「寄付金控除(ふるさと納税)」や「雑損控除」などがある場合は、例外的に申告が必要になります。
所得が基礎控除額を下回る場合
学生の皆さんがスキマバイトをする際や、専業主婦の方がパートをする際に注意したいのが「103万円の壁」です。給与所得控除(55万円)と基礎控除(48万円)を合わせた103万円以下の収入であれば、所得税は発生しません。この範囲内であれば、そもそも納めるべき税金がゼロですので、確定申告の義務も生じません。ただし、もしバイト先で税金が源泉徴収されていた場合は、申告をしないと「払いすぎた税金」が戻ってこないという点には注意しましょう。
また、デリバリー配達員やフリマアプリでの販売など、雇用契約ではない形で収入を得ている場合(事業所得・雑所得)は、所得が基礎控除の48万円以下であれば申告不要です。しかし、この場合も「住民税」の申告は別途必要になるケースがあるため、所得税が不要だからといってすべての手続きが免除されるわけではないことを覚えておきましょう。

まとめ
確定申告は、自分の所得を正しく国に報告し、税額を確定させるための大切な手続きです。会社員で副業所得が20万円以下の人や、1か所の勤務先で年末調整が済んでいる人は原則として不要ですが、複数の勤務先から給与を得ている場合や高額な医療費控除を受けたい場合などは、自ら申告を行う必要があります。
難しく感じられるかもしれませんが、期限内に正しく申告することは、税金の払いすぎを防ぎ、社会的な信頼を得ることに繋がります。自分の収入状況を定期的にチェックし、必要に応じて準備を進めておきましょう。




















