スキマバイトでも社会保険に入れる?
26.02.19

「好きな時に、好きな場所で働く」というスキマバイトのスタイルは、今や私たちの生活に広く定着しつつあります。しかし、働き方が自由になる一方で、「保障」の面で不安を感じることはありませんか?特に健康保険や年金といった「社会保険」は、将来の生活や万が一の事態に直結する重要な制度です。
そこで本記事では、スキマバイトにおける社会保険の仕組みや加入条件、注意点について、分かりやすく解説します。

社会保険と国民健康保険・国民年金の違い
私たちが日本で生活する上で必ず加入しなければならない公的保障には、大きく分けて「社会保険(職域保険)」と「国民健康保険・国民年金(地域保険)」の2種類があります。
社会保険は、主に会社員や公務員、そして一定の条件を満たしたアルバイトが加入するもので、健康保険と厚生年金が含まれます。最大のメリットは、保険料を勤務先の企業と「折半」できること。つまり、実質的な保障額に対して、自己負担が半分で済む仕組みになっています。また、厚生年金に加入することで、将来受け取れる年金額が国民年金のみの場合よりも手厚くなるほか、病気や怪我で働けなくなった際の「傷病手当金」や、出産時の「出産手当金」といった手厚い給付が受けられるのも特徴の一つです。
一方で、国民健康保険や国民年金は、主に自営業者やフリーランス、社会保険の加入条件を満たさない方が加入します。こちらは保険料が全額自己負担となり、年金も基礎年金のみとなるため、保障の厚さという点では社会保険に軍配が上がります。長期的な視点で見れば、企業が半分を負担してくれる社会保険に入ることのメリットは大きいと言えます。
スキマバイトをメインの収入源とする場合、自分がどちらの区分に該当するのかを把握しておくことが、第一歩となるでしょう。
アルバイトでも社会保険に入れる条件
現在は法改正により、短時間労働者に対する社会保険の適用範囲が段階的に拡大されています。たとえアルバイトやパートであっても、特定の条件を満たす場合には、企業側は従業員を社会保険に加入させる義務があります。
具体的な加入条件としては、まず「1週間の所定労働時間および1ヶ月の所定労働日数が、正社員の4分の3以上であること」が基本です。これを満たさなくても、以下の5つの項目すべてに該当する場合は、社会保険への加入対象となります。
- 週の所定労働時間が20時間以上であること
- 月額賃金が8.8万円以上(年収約106万円以上)であること
- 2ヶ月を超える雇用の見込みがあること
- 学生ではないこと(休学中や夜間学生を除く)
- 勤務先の従業員数が51人以上であること(2024年10月以降の基準)
ただし、ここでいう「所定労働時間」や「賃金」は、基本的には一つの契約に基づいたものを指します。スキマバイトのように、日々異なる企業と直接雇用契約を結ぶ働き方の場合、単発の仕事一つひとつではこれらの基準を満たすことが困難です。そのため、単に「合計の労働時間」が多いだけでは加入できないケースがあるという点には注意が必要です。
まずは、自分がメインで働いているプラットフォームや企業の雇用形態を正しく把握することが大切です。
スキマバイトで社会保険に入るには
では、スキマバイトを中心に活動している方が実際に社会保険に入る方法について解説します。
特定の企業でリピート勤務を行う
スキマバイトアプリを利用していても、毎回違う現場に行くのではなく、特定の企業や店舗で継続的に働く「リピート勤務」を行うことで、社会保険への道が開けることがあります。スキマバイトの多くは、その都度「1日限りの雇用契約」を結ぶ形態ですが、同じ企業で頻繁に働いている実態がある場合、実務上は「継続雇用」とみなされるケースがあるためです。例えば、特定の物流倉庫や飲食店に週3回以上、数ヶ月にわたって入り続けているような場合、月額賃金が8.8万円を超え、週の労働時間が20時間を超えてくると、社会保険の加入条件に適合するでしょう。
ただし、スキマバイトアプリによっては同一企業のリピート勤務に制限をかけている場合もあります。利用用件をしっかり確認しておくことが大切です。
派遣型のスキマバイトサービスを利用する
スキマバイトには、雇用主が各企業となる「直接雇用型」と、アプリ運営会社や提携会社が雇用主となる「派遣型」の2種類があります。社会保険への加入を視野に入れるのであれば、後者の派遣型サービスを検討するのが現実的です。派遣型の場合、働く場所がバラバラであっても、雇用主は一箇所の派遣会社となります。そのため、複数の現場で働いた合計の労働時間や賃金が派遣会社との契約において加入基準を満たせば、その派遣会社の社会保険に加入することが可能になります。
例えば、「今週はA社で10時間、来週はB社で15時間」と働いた場合でも、派遣会社内での通算で計算されるため、基準をクリアしやすくなります。

まとめ
スキマバイトであっても、特定の条件を満たしたり、派遣型のサービスを上手に活用したりすることで、社会保険に加入できることがあります。自分のライフプランに合わせて、どのような形態で働くのがベストなのか、この機会にぜひ一度見直してみてください。




















