スキマバイトは有給を取得できる?有給の制度を振り返ってみよう!
25.06.25

スキマバイトは、短期間や単発で働ける便利な働き方として、多くの人に利用されています。
しかし、安定した雇用とは異なるため、「有給休暇を取得できるのか?」「スキマバイトは有給が定められている労働基準法の対象なのか?」と疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。有給休暇は法律で定められた権利ですが、スキマバイトにも適用されるのか、その条件や取得方法について詳しく解説します。
そもそも有給休暇とは?
有給休暇(年次有給休暇)とは、労働者が一定の条件を満たすことで取得できる、給料が支払われる休暇のことです。労働基準法第39条に基づき、正社員だけでなく、パート・アルバイト・派遣社員なども条件を満たせば取得できます。
有給休暇の基本ルール
- 勤続6か月以上で取得可能:同じ雇用主のもとで6か月間継続して働き、全労働日の8割以上出勤していることが条件です。
- 付与日数は労働日数による:週5日勤務(年間30時間以上勤務)の場合、最低10日間の有給休暇が付与されます。週の労働日数が少ない場合、付与日数も規定に則り取得可能日数が減少します。
- 取得は労働者の自由:会社側は時季変更権を行使することはできますが、原則として労働者の希望日に取得できます。
このように、有給休暇は継続して働いている労働者に対して付与される権利ですが、スキマバイトの場合はどうなのでしょうか?
有給休暇を取得する条件とスキマバイトへの適用
スキマバイトにも有給休暇が適用されるかどうかは、以下の条件によって異なります。
1. 雇用契約の有無
スキマバイトの働き方には大きく分けて以下の2種類があります。
- 直接雇用型(アルバイト契約):企業や派遣会社と雇用契約を結んでいる場合、有給休暇の対象となる可能性があります。
- 業務委託型(フリーランス):アプリやプラットフォーム経由で働く形態は、企業と直接雇用契約を結ぶ働き方ではないため、基本的に有給休暇の対象外です。
2. 勤続6か月&8割以上の出勤率
スキマバイトの場合、単発の仕事が多いため、1つの企業で6か月以上継続して働くケースは少ないかもしれません。しかし、同じ運営会社を通じて複数の現場で働く場合、運営会社との雇用関係が継続していれば、有給休暇が付与される可能性があります。
年次有給休暇の付与日数は、以下の通りです。
引用:厚生労働省 香川労働局
労働基準法では、所定労働時間が週1日以上から有給を取得できます。
しかし、必ず週1日以上のスキマバイトを入れることは難しいと感じる人も多いかもしれません。
有給休暇を取得する方法
有給休暇を取得するためには、以下の手順を踏む必要があります。
1. 勤務実績を確認する
自分が有給休暇を取得できる条件を満たしているか、以下の点を確認しましょう。
- 6か月以上同じ雇用主のもとで働いているか?
- 8割以上の出勤率を維持しているか?
- 会社の就業規則に有給休暇の付与条件が記載されているか?
2. 会社または派遣会社に申請する
有給休暇を取得するには、事前に申請を行います。通常は以下の流れで申請します。
- 申請書を提出する(会社のフォーマットがあればそれを使用)
- 会社や派遣会社の担当者に承認を得る
- 取得日の決定(会社側の都合によっては日程調整が必要)
3. 取得日の調整
会社は労働者の希望日に有給休暇を認める義務がありますが、業務に支障がある場合は「時季変更権」を行使し、別の日に変更するよう求めることができます。特にスキマバイトは人手不足の際に募集されることが多いため、取得日については会社とよく相談しましょう。
有給休暇を取得するときの注意点
有給休暇を取得する際には、以下のポイントに注意が必要です。
急な申請は避ける
急な申請は会社側に迷惑をかける可能性があるため、避けましょう。
会社の規定を事前に確認する
派遣会社や雇用元によっては、有給休暇の取得ルールが異なります。申請期限や手続き方法を事前に確認しておくと申請がスムーズに通るでしょう。
有給休暇の消化期限に注意する
有給休暇には取得可能な期間があり、付与から2年間経過すると消滅してしまいます。特にスキマバイトは流動的な働き方のため、休暇の取得を後回しにせず、計画的に利用しましょう。
取得による評価への影響はない
有給休暇を取得したことで、勤務先からの評価が下がることは法律上あってはならないことです。しかし、短期の仕事では「積極的にシフトに入る人」のほうが次の仕事を紹介されやすい傾向があるため、状況に応じたバランスを取ることも重要です。
まとめ
有給休暇は労働基準法で定められた権利であり、スキマバイトでも、一定の条件を満たせば有給休暇を取得できます。
ただし、一定の労働基準法に定められた条件を満たすには、困難な側面があるのも事実です。
さまざまな働き方が普及している昨今においては、有給休暇に捉われず、自分にマッチした働き方を選択することが大切です。
スキマ時間を活用したいと考えるのであれば、ぜひネクストレベルをご活用ください!